火星の風景 -Martian Landscape-

漫画や本等の雑多な感想を細々と記載して行きます。ジャンプは火、サンデーは木、チャンピオンは土、深夜に更新予定。

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『ハヤテのごとく』1~6巻 畑健二郎



本日、GW明けの流通事情の為かサンデー23号が並んでおらず。入手できませんでした。代わりに『ハヤテのごとく』の感想をサンデーつながりという事で書かせて頂きます。サンデー23号の感想は入荷してからにします。
 個人的な話からはいるのですが、小学校に入る前と低学年時に長期入院をしておりそこら中に誰が買ったのかもわからない漫画雑誌が散らばっている状況でした。そのため初めて名前を覚えた漫画家が「どおくまん」(記憶力があやふやな子供でも絵で作者が判断できる濃さでした)であり『熱笑!!花沢高校』と『暴力大将』の最終回を50音を覚えるよりも先にリアルタイムで読んでいる間違った幼児教育を受けてしまいました。
 そのため漫画に関してはまわりの同世代に比べると異常に趣味が古く、漫画は濃いほど面白い(出発点から間違っています)と信じているそんな人間でしたが「ハヤテのごとく」には負けてしまいました。
 久米田先生のアシスタントという。先入観で下駄を履かせて途中(ムシキングの話)から読み始めたのですが、そのような事を忘れるほど構成がすばらしく基本的に1話完結のエピソードを重ねながら大きなストーリを作中カレンダーにあわせて進めて行く展開(「眠狂四郎方式」と勝手に名づけてます)に感心してしまい。また作者の愛情に満ちた計算で作成されたキャラ達が全員それぞれ人として曲がっているので単純に不快なキャラが出てこず読後感も清々しく読みやす印象が強いです。それと雪路先生のダメっぷりは最高です。伊澄のゆがみはすごい気になります。
 あと西沢さんとヒナギクの友情とか読んでいると、このような恋愛要素がからんだ漫画を今までちゃんと読んだ事がなかっただけにすごい新鮮に感じられます。西沢さんの報われない普通振りが好きなんですが、彼女の幸せはあるのでしょうか?星に祈ってしまいます。
 小ネタ自体もアクセントが利いていて知らなくても問題ないが知っていると何倍も楽しめる仕様になっているのが、作者のストーリ展開の上手さを感じて感心させられます。「複線ドリフト」の元ネタを知人に教えてもらったときには爆笑してしまいました。
 もし『ハヤテのごとく』が作者の予定通りの最終回を迎えられたとしても、次作、三作とキャリアをつめる作家になって欲しいです。

追伸 
サンデーがなかったので『アサヒ芸能』を立ち読みしていたらどおくまんの『なにわ遊侠伝』が短期集中連載で復活してましたが、相変わらずのどおくまんで嬉しかったです。



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『TWO突風!』全8巻 原作 藤井良樹  作画 旭凛太郎



 不良漫画というジャンルは作者と登場人物たちの距離感にあると思います。どこまでその行動や思想を理解しているのかそれを知った上で賛美や批判をしているのかが重要になるのです。このさじ加減を間違えるとイヤな奴らが不快な行動をしているだけなのにカッコよく認められているだけや、あまりにもリアルすぎて読んでいる側がブルーになるだけの作品になります。そうなると人気が出るわけもないので、誰の思い出にも残らずに忘れ去られてしまうだけです。
 そのさじ加減がすばらしかったのがハロルド作石の『ゴリラーマン』でした詳しくは書きませんがあの作品に出ていた不良の藤本が決してクラスの人気者ではなくハレモノ扱いだった事や藤本の母親が息子の問題行動に耐え切れずに自殺している話(この話は単行本未収録)を織り込んでいる点がこの作品を凡百の不良漫画とは一線を画したものにしております。、
 不良とは漫画におけるスパイスです。振りかけることで味がしまる場合もあれば、食べられなくなる場合もでてきます。もちろん振りかける料理にもよりますが『いちご100%』シャブ中を出しても意味がないのと『男塾』に茶髪の鼻ピアスぐらいを出しても背景にも出来ないのと同じことです。
 『TWO突風!』の初期には「2対100の大乱闘」の煽りや、1巻巻末の原作者とラッパーとの対談などイタイタしい情景がありますが。作者2人は基本的に不良を馬鹿にしています。
 初期のチーマー相手の頃はチャンピオンお得意の基本フォーマットによる「熱い友情」や、一般人は引くしかない「歯止めの利かないバイオレンス(主人公が雑魚の頭を鉄パイプでガンガン殴るのでバトルとは呼べません)」などが出てきて通常の不良漫画としても読み応えはあるのですが、「ケンカはプレステじゃねーぞっ」、「殺すときはちゃんと殺しとけって、学校で教わんなかったのか」の異常な台詞回しなどにどうしても笑いがこみ上げてきます。
 特に3巻以降の日本の伝統的な不良『暴走族』が絡んでくるとこの作品の間違った熱気が吹き出てきて爆笑に拍車をかけます。暴走族名は『魔神銃(マシンガン)』、魔神銃特攻隊の『屍弐翔賊(シニショウゾク)』、対立組織の『覇王餓瑠屍鐚(キングガルシア)』、などは通常のテンプレートにのっとってますが、初期にはなかった不良漫画お約束の二つ名が登場人物につくようになります。

「喰い殺し狼斬ル斬ルKILLER」(騎羽峻介)
「人間怒羅ゴン」(座羅月龍頭)
「関東平野の悪い夢」(座羅月龍頭)
「東京NO.1パンチパーマ」(梁義明)
「路上の広域番長」(梁義明)
「魂に五匹の虎を飼う男」(壬生狼丈一郎)
「危険な悪の知能指数 IQ4649」(危代原樺太)
「平成非行少年の極北」(絶海救流)
「喧嘩屋ホスト 今宵貴女とガチンコです♥」(如月京也)
 
 羅列しすぎましたが、本当にこんな名前で呼ばれていて良いのかと問いかけたい程の名付けっぷり。個人的に一番すきなのは魔神銃前総長柳田邦典の「東の空に柳田あり」それはもう二つ名ではなく標語です。
 二つ名や綽名をつける通常の不良のセンスにたいする間違った解釈(実際につけた名前)。さらに、抗争の果ての比嘉恵一の死に涙する主人公の1人の矢澤荒野でも比嘉恵一の二つ名は「カミソリ・ピカチュー」主人公と一緒に火のついた日本刀の山に突っ込むときに特攻隊長の座羅月龍頭の叫んだセリフ「暴走族とは死ぬことと見つけたり」(これは屍弐翔賊の旗にも掲げております)のシチュエーション。
 作者2人の不良にたいする異常で間違った解釈により。読んでいるときは熱気にやられて引き込まれるが、時間がたつとやっぱりこの作品は頭がおかしいと思い知らされてしまう。この絶妙な不良世界観がこの作品の肝になっております。一度はこの異常な世界に浸ってみてください。一般の方にはオススメできないのが本音ですが。

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【漫画】学校怪談 1巻(秋田文庫)/高橋葉介



週刊チャンピオンと言えば少年誌ですがホラーものの怪奇短編が良く掲載されている雑誌です。現在は『涅槃姫みどろ』がその座に座っていますが。古くは古賀新一『エコエコアザラク』藤子不二雄A『魔太郎がくる!!』芝田英行『THEショック怪奇幻想館』挙げてみて言うのもなんですが、チャンピオンは30年も前からチャンピオンだったんだと妙に納得させられてしまいました。後、『ブラック・ジャック』もチャンピオンコミックでは「怪奇コミックス」に分類されている時期があります。サボテン人間とか出てましたので間違ってはいませんが
◆そんなチャンピオンのホラー枠を一時期担っていたのが『学校怪談』。今回、他誌で掲載した学校怪談以外のホラー短編2つを追加しお得になって秋田文庫で再刊の運びとなりました。
◆作者はマイナー誌中心ではありましたがすでにベテランの高橋葉介。当時はやっていた「学校の怪談」「トイレの花子さん」またベクトルは違いますが都市伝説や学校の怪談を中心に話を展開させていた『地獄先生ぬ~べ~』などの流れに乗るために編集部が立てた企画ものかと思われましたが、少年チャンピオンコミック1巻にのせた作者の言葉「これはフィクションです。本当にはなかった怖い話を描いてみました。」(秋田文庫版は帯に再録されています)がこのチョコザイなコンセプトを台無しにしていて非常にすがすがしかったのを覚えています。
◆この作品、実はあまりホラーという感じはしません。もちろん幽霊や怪物、後味の悪いラスト、チャンピオンお得意の内臓描写などノリノリで出てきますがホラーものによく見られる作者の異常性がないのです。楳図かずお日野日出志など作品も怖いがこれを描いている作者も怖いと思わせる部分(実際の作者がどうかは不明です。TVで見る限り楳図先生はアレですが)があるのですが高橋先生の作品に関してはそれはありません。短編として作品自体がキッチリ練られていて纏まっている点。また短編集などの単行本に後書き(今回の文庫版はチャンピオンコミックス版後書きは再録されてますが、残念ながら未収録の2作品の後書きはありませんでした)を入れて自作品の分析をしているところが、作者の狂気や破綻などで作品の凄みを出す上記のホラー作家の作品よりも恐怖感が薄い感があります。
◆そうは入っても、今回収められている38篇、怪談のスパイスをかけたショートショートとして十分に楽しめる内容になっています。怪奇物としてよりは嗜好性は違いますが岡崎二郎のショートショートなどが好きな方が向いているのではないでしょうか。今回乗っている作品で一番好きな話は「お告げ」主人公の山岸君がぎりぎり助かるのですが、結局落ちの黒さは変わらない点がさすがです。後はすごいロマンチックな「回転」タイトルもステキです。
◆ちなみにこの作品は少年チャンピオンコミックス版では6巻以降から、新任教師の九段九鬼子先生を主人公に据えた連作短編になってきます。怪談話も進めてゆきますが躁状態時の作者が得意とするスプラスティックコメディが出てくるようになります。ここからの展開を愛しているファンもかなりいますのでオススメですが純粋にホラーものがお好きな方はご注意ください。

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【漫画】『武装錬金』感想というよりは終了に関して思ったこと



『武装錬金 10巻』昨日9日に内地に遅れること5日目にやっと書店に並びました。書下ろしなどのネタばれ情報もすでに出回っていましたので、期待と不安が半々の状態で入手しましたが、書き下ろしの「アフター」は「ピリオド」で完結した流れを崩さずにコメディパートを中心にしたあくまでも「おまけ」的な作品で伏線回収を中心にしており好感を持って読み終える事ができました。これでこの作品が完全に終わってしまうのはさびしいのですが和月先生本当にお疲れ様でした。
◆和月先生と言えばハッピーエンド至上主義者といわれておりますが、『るろうに剣心』の人誅編にて神谷薫の生死の二択を迫られた際に「明るいハッピーエンド」にするためには剣心の幸せは不可欠との判断から生存を取った事から来ているかと思われます。
◆この判断に関して賛否分かれておりますが、ハッピーエンドを前提にすればこの判断は間違っておらず。薫を死亡させたとしてもハッピーエンドには持っていけるかと思いますが、その場合には「雪代巴との追憶編」に当たる話を薫バージョンでやり直さなければならない事から現実的には不可能かと思ったからです。
◆薫の生存に反感を持った人がいるのは事実です。理由は人それぞれありますので特定も断言もできませんが、自分なりの解釈としてはハッピーエンドは物語の総合的な質を下げると取られる事があります特に無理やりまとめ上げたハッピーエンドは特にそうです。薫の生存の選択にその気配を感じそれが作者への不信感となって現れたかと思われます。
◆武装錬金のラストはホムンクルスと錬金戦団とのなあなあ的な和解などで物語が甘くなった気がしましたが、カズキと斗貴子が共に日常の世界を生きてゆく事で閉めたラストのコマを見た時に、作者の意思でハッピーエンドを選んだ事が感じられその態度はすばらしいと思いますので敬意を表します。

『BLEACH』はここをオサレでごまかそうとしているのがミエミエなのに作中でかい口をたたくのでラストに関しては信頼しておりません。

◆ハッピーエンド、アンハッピーエンドどちらでも閉めるかは作者の判断でありますが、どちらかに偏るのも問題ではあります。
◆実際にハッピーエンドが書けない作家は何人かおりました。代表的なところではSF作家の平井和正の初期の頃です「ハッピーエンドは物語の死」と定義づけ後味の悪い絶望的なラストが多い人でしたが、硬質で読み応えのある物語を書き続けておりました。しかし、この方法どう見ても精神衛生上よくなさそうで、平井先生は『幻魔大戦』執筆中に宗教にはしり(後に脱退)、さらに『アダルトウルフガイシリーズ』の主人公『犬神明』を自称する実在する人物の訪問を受けそれを真に受けて『リアル犬神明』としてエッセイで持ち上げるほどになってしまいました。その時期の先生を思うと「昔はあんなにすごかったのに・・・」と微妙な気分にさせてくれます。
◆もう1人は梶原一騎です。自分に野球を叩き込んだ父親と、共にバッテリを組んでいた親友がラスボスとして登場し選手生命が絶たれるほどの激戦を最後に完結した『巨人の星』。社会を憎む孤児から、かっての自分と同じ境遇の「ちびっこハウス」の孤児達のために最強のレスラーを目標として掲げ、ついに世界タイトルマッチにこぎつけたところで、試合当日に車に轢かれそうになった子供をかばって死んだ『タイガーマスク』の伊達直人。梶原一騎の「死ぬときはたとえドブの中でも前のめりに死にたい」の美学に殉じ最後まで戦い続けた男達のドラマとして最高のラストではあります。ちなみに右投げの選手として星飛雄馬が復活する『新巨人の星』や、「ちびっこハウス」の孤児がタイガーマスクを引き継ぎアラブの石油王とデスマッチを行う『タイガーマスク二世』は自分の中ではなかった事にしております。

◆上記二人は偏りすぎの所があり、ベクトルは違いますが和月先生これからも大丈夫かな?と思っておりましたが『武装錬金10巻』のライナーノートの中で読みきりの『エンバーミング』にて「ハッピーエンドは難しくてもベターエンド」と言葉を残しておりましたのでひとまず安心はしております。次回作、和月先生がどのようなエンディングを持ってくるのか、ハッピーエンドでもそうでなくても自分の表現欲と読者の思いを組んだものを提供してくれることを期待したいと思います。



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【漫画】修羅の刻 15巻  川原正敏


修羅の刻 15―陸奥圓明流外伝 (15)

◆千年間不敗の歴史を持つ陸奥園明流継承者である陸奥九十九の戦いを描く『修羅の門』ですが現在絶賛休業中のため、外伝の『修羅の刻』に15巻も巻数を重ねてられてしまいました。
◆その本編に迫る勢いで巻数が伸びている『修羅の刻』ですが『修羅の門』で陸奥九十九が語った「うちの先祖は雷電とやった事がある」を受けて江戸時代の名力士『雷電為右衛門編』となりました。
◆伝説の名力士が相手ではありますが、対相撲というよりは人間としての雷電と陸奥左近とその娘の葉月、そして葉月の息子の陸奥兵衛とのやり取りになっています。

ネタばれになるのでいったん隠します。

◆今回の登場の雷電あるキャラとかぶっている気がしました。『修羅の門』の現時点での陸奥九十九の最後の相手、グラシエーロ柔術のレオン神父です。
◆両者とも格闘人生において対戦相手を殺害しており。雷電は「鬼」、レオン神父は「悪魔」と呼び名は違うが自分の心の中にある格闘者としての本能を呼び起こした結果だと理解し、それを押さえつけています。
◆ただし両者の違いとして出てくるのが贖罪の方法です。レオン神父は格闘者の道を捨て信仰を選び、雷電は殺した相手の遺児との「もっと強いやつに会って、殺されろ」という約束を支えに戦い続けて行くことを選んでいます。
◆両者に救いをもたらしたのは「修羅」という自分達の持つ「鬼」や「悪魔」と同じものを持つ男に陸奥によってでした。心の中の「鬼」や「悪魔」を燃やし尽くし、死という形ではありましたが開放されていった点が重なっていました。でも雷電の贖罪は終わりましたがレオン神父の贖罪が終了したかは不明ですがしかし両者が救われたのは事実です。
◆残された「修羅」の陸奥九十九はレオン神父の元にいたアニータの「のたれ死ね」の言葉を受けて次の戦いに向かう場面で『修羅の門』は一旦終了になります。
◆『修羅の門』が一旦終了した原因が現代劇で殺人者を肯定的に描けなかった事にあるのなら、レオンでは描けなかった贖罪が雷電編では形になったのと、雷電を殺した葉月と陸奥兵衛にたいして残された妻が発した言葉は「ありがとうございました」と陸奥九十九とは違う展開になっているのを見ると無責任ではありますが本当に『修羅の門』再開のめどが立ったのではないかと思いました。

◆陸奥兵衛の父親が誰かに関して、作者後書きで「あなたにとってより好きな方が正解です」とあり読書に解答をゆだねるリドルストーリとなっております。
◆個人的な意見ですがリドルストーリはどちらを選んでもつじつまが合う事が前提にはなりますが、どちらを選んでも腑に落ちない点があるほうがスキです。矛盾しているのですがこちらが考える余地が大量に残っている気がするからです。
◆ちなみに自分は「父親は違う派」です。父親が雷電の方が話としては美しいのですが兵衛の立場で見ると残酷すぎますので。


◆呆れるほど単純なコマ割にもかかわらず。流れるようにスピーディな描写がかける川原先生はすばらしいと思います。蹴りの描写で足首より先を描かないのと脚や拳の軌跡が弧ではなく、直線で描かれているから特に強く感じます。
◆今回の15巻から巻末カバー折り返しの「作品紹介」に「パラダイス学園」が消えておりました。さすがに絶版扱いになった様子です。この作品をこれまで経歴から抹消しなかった川原先生は偉大です。あと「パラダイス学園」の著者近影でのグラサンひげ面は変態漫画の作者にふさわしくステキでした。
◆葉月の胸の谷間が見える所で昔の作者を思い出して少しドキドキしました。



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【読書】 Q.E.D.証明終了 加藤元浩


Q.E.D.―証明終了 (1)

◆私にとっての最高のミステリコミックはたがみよしひさ『なあばすぶれいくだうん』でした。ベテランだけどマイナーな作家しかも学研が発行元の『NORA』というマイナーな雑誌でミステリものというマイナーなジャンル(当時連載発表当時は金田一少年やコナンが登場前のため本当にマイナージャンルでした)。三重苦としかいえないような作品でしたが探偵役の安堂の女好きだが根が冷酷なために淡々と殺しの捜査やトリックの解説が入るところや犯人の動機が後発の金田一少年のように復讐だけではなかった点、冷酷で虚弱体質な安堂とは逆の筋肉バカ三輪とのコンビも面白く毎月(たまに落としてましたが)楽しみな作品でした。また大概の話は一ヶ月で完結しておりコミックス1冊の中に5っの事件簿という驚異的なペースで発表されていたのが素晴らしかったです。残念ながら絶版のため新刊での入手はできずまた絵柄にも特徴があるため好き嫌いが分かれると思いますBOOK OFFなどで気に入ったら入手してみてください。お勧めは3巻の『0の頂点』です。都築道夫バリの論理のアクロバットを見せてくれます。
『なあばす』終了後のミステリーを読みたいという思いをかなえてくれたのが『Q.E.D.証明終了』でした。頭脳明晰で少し人間味にかけるが主人公の燈馬想とスポーツ万能で脳天気な水原可奈のコンビは上記の安堂と三輪のコンビとは異なりアクがなく感情移入しやすいキャラとなっており。扱っている謎もスカイダイビング中におきた殺人まさしくタイトル通りの『青の密室』勝鬨橋の中に隠されていた死体とその死体が発見された事によって浮き上がる謎の解明が主題の『凍てつく鉄槌』ドーン教授の周りで起こる怪異は燈馬の些細なミスが原因が端を発した『デデキントの切断』などが殺人や日常の謎そして数学的な雑学と多種多様です。個人的には燈馬の可奈への思いが見え隠れする『学園祭狂騒曲』『夏休み事件』も好きですが。
◆安堂と三輪は一生あのまま死んでも直りそうにないキャラが魅力でしたが、燈馬と可奈は人間として成長してゆく過程が見れるだけ先が楽しみな事といつかはあるはずの最終回をどのように迎えるのかが現在進行中の楽しみとなっています。でもできるだけ長く続けて欲しいです。

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